ヤオコー新店舗ルポ - デリカ取り組み強化策

8月4日「ヤオコー深谷上野台店」リフレッシュオープン

「ヤオコー深谷上野台店」が、8月4日リフレッシュオープンした。オープンから30年が経過していたこともあり、建て替え刷新を実施。
JR高崎線深谷駅より約800mの距離にあり、県道62号線に面した車通りの多い地域に立地している。持ち家世帯が多いエリアで、世帯数は増加傾向となっており、1km圏内に40~50歳代、次いで70歳以上が多いエリアで、単身者・二人世帯が6割強を占めている。ヤオコーとしては、ヤング層を取り込みたい意向で、毎日の買い物が、美味しさと楽しさであふれる店を目指している。初年度の売上目標は、21億円(改装前の約20%増)。

1994年8月にオープンした「ヤオコー深谷上野台店」が、2023年8月4日、新たに生まれ変わりオープン

【生鮮売場特徴】

「精肉」は、地元深谷市の和牛「尾熊牛」を取り扱い、おつまみとして鮮度の良い馬刺しやローストビーフを提案している。

「鮮魚」は、本マグロを強化し、小量目から大量目までを豊富に品揃え。オープン記念として、開店記念盛り合わせと海鮮漬けが目玉となっている。

「青果」は地元野菜を豊富に品揃えして地産地消を打ち出し、売場先頭には地元野菜特設コーナーを設けている。

地元深谷市の和牛「尾熊牛」を取り扱い、月に一度「尾熊牛祭り」を開催

オープン記念として「開店記念盛り合わせ」を用意

鮮魚の目玉商品のひとつ「海鮮漬」

青果売場先頭に設置された地元野菜特設コーナー
  

【デリカ売場詳細】

「デリカ」は、ヤオコー核商品の「おはぎ」、「鉄板たまご焼き、お好み焼き」などをしっかりボリューム陳列展開すると共に、「魚惣菜」を強化し、「漁火(いさりび)」シリーズなどを豊富に品揃えしている。また一部店舗で導入されている、ローストビーフ丼を展開。

「サラダ」では、生鮮と連携した「万願寺唐辛子サラダ」等のユニークなサラダも提案している。「寿司」は、寿司屋の「漁火」おつまみや店内手作り海鮮茶わん蒸しを品揃えしている。ランチニーズにはSUSHIBOWL などのお弁当を展開し、夕方からは握り寿司の品揃えを強化する。

「ベーカリー」は、メンチカツ等のバーガー及びサンドイッチの品揃えを充実させると共に、自社製造の杏仁豆腐、プリンのスイーツ展開が特徴的だ。

「日配」は、地域として支持の高い「生うどん」を豊富に品揃え。また「ドライグロサリー」は深谷市が小麦文化でもあり、パスタを中心にイタリアン提案をクッキングサポートと連動して行い、さらにヤオコー直輸入ワインを中心に幅広い品揃えを展開している。

販売数量日本一の店内手作り「おはぎ」と自社製粒あん

「鉄板巻上げ自家製厚焼玉子」「焼きそば」などをボリューム陳列

魚惣菜を強化し、「漁火(いさりび)」シリーズなどを豊富に品揃え

一部店舗で導入されている「ローストビーフ丼」

中華・エスニック惣菜「味庵(あじあん)」コーナー

家族でシェアする大容量の「valuepack」

自社工場製造の煮物商品

彩りもボリュームも豊富に展開するサラダコーナー

生鮮と連携した「京都産万願寺とうがらしのサラダ」

寿司屋の「漁火」おつまみや店内手作り海鮮茶わん蒸しを品揃え

寿司コーナーでは変わり種「肉手巻むすび&海老天むす」を展開

ランチニーズには「POKE丼」「SUSHIBOWL」などのお弁当を展開

ベーカリーではメンチカツ等のバーガー及びサンドイッチの品揃えを充実

なめらかで他では味わえない自社工場製造の「寄せ杏仁どうふ」

夏のランチニーズに、自社工場発 冷し麺をボリューム陳列
  

ヤオコーの2023年度戦略方針とデリカ取り組み強化策

ヤオコーは34期連続の「増収増益」決算を達成しているが、アフターコロナと商品値上げ・水光熱費高騰などの物価上昇により、今期は直近10年で最も増収増益のハードルが高い期であると認識している。節約志向が強まることから、二極化、メリハリ消費が更に進展するとも想定している。今期は、原料価格の上昇が続く中、お客様の満足度向上(=売上アップ)に注力すると共に、商品の魅力(美味しさと安さ)、楽しさ(提案)にあふれた賑わいのある、新しいMarketplaceを実現することを目指している。
 
商品戦略はヤオコー独自の差別化した商品の品揃え実現を目指していくが、販売戦略としては価格コンシャスの点よりEDLPを強化していく、二極化(コダワリ)への対応を更に推進する方針である。「長崎離島フェア」、「北海道フェア」等の地域フェアを引き続き展開すると共に、ドライ食品・菓子・酒・住居部門で単品量販を推進する「日本一企画」も実施していく。
 
さらに、デリカ事業部での商品開発・改良(おつまみMD、琥珀いなり等)を進めていくことで、デリカ・生鮮センターの出荷高(現在は約170億円強)を伸長させると共に、粗利益増を目指していく。その為に、ヤオコーとして製造小売業への踏み込みをしていく方針から、2023年3月にSPA推進部を設立した。原料からの商品開発などを強化しており、今回の深谷上野台店はデリカ売場を更に充実し、小商圏シェアを現在の約19%を一層高めていくことを目指している。

【ヤオコー深谷上野台店 店舗概要】

住 所:埼玉県深谷市上野台3028-1 電話 048-574-8000
店 長:萩原典幸
規 模:店舗面積:1,826㎡
営業時間:午前9時~午後9時30分
駐車台数:188台
駐輪台数:80台
従 業 員:正社員16名、パートナー102名
商圏人口:1km圏内1千人、2km37千人、3km64千人