スーパーマーケット3団体合同統計調査、2024年4月実績速報を発表

・総売上高:全店の前年同月比102.5%、既存店の同比101.8%
・食品合計:全店の前年同月比102.7%、既存店の同比101.8%
・4月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断DIの現状判断は、前月から -8.2の 45.3となり、3か月ぶりに、好不調判断の分かれ目である 50 を下回った。

■スーパーマーケット販売統計調査

 
■スーパーマーケット景気動向調査

5月調査(4月実績)結果概況
景況感、経営動向とも大きく下落

4月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断 DI の現状判断は、前月から-8.2 の 45.3 となり、3 か月ぶりに、好不調判断の分かれ目である 50 を下回った。見通し判断は前月から-4.8 の 44.2 と悪化をみせた。
 
経営動向調査では、売上高 DI、収益 DI 共に前月から大きく下落した。生鮮品仕入原価 DI と食品仕入原価 DI は引き続き高水準を維持しているなか、前年に比べ週末が 1 回少ない影響を受け、客単価 DI は大幅に下落、来客数 DI がマイナス圏で推移したことが影響している。
 
カテゴリー動向調査では、多くのカテゴリーDI が前月から大幅に低下し、相場が高値傾向にある青果 DI のみが二桁プラスに踏みとどまった。円安などの影響で輸入肉も高騰した畜産 DI の下落幅が大きく、日配品や一般食品 DI では、気温が上昇し飲料などに恩恵もみられたものの、週末が 1 回少ない曜日巡りによる、客単価の下落の影響を受けた。
 
景況感調査では、現状判断、見通し判断共に前月から大きく悪化した。
 
前月は土日が前年より 2 日多い曜日巡りの追い風があった一方で、4 月は週末が一回少なく、前月比では大きく鈍化する結果となった。前年より高い気温による影響や、花見時期がずれ込むなどの追い風もあった一方で、生鮮の相場高や再値上げ、円安やエネルギーコスト上昇への消費者心理減退に懸念の声が高まっている。
 
株高による資産効果も一服するなかで、足元の円安傾向は、国内に引き続き物価上昇圧力が高止まりすることを示唆しており、所得環境の改善が伴わなければ消費意欲の低迷につながる可能性がある。これまで堅調に推移してきた販売水準を、価格訴求によって維持する動きも一層目立つようになっている。一方で価格転嫁を要求され、今後もインフレ基調が続くなかで、どのような販売戦略を取るか、難しい判断の局面が続くだろう。

【ニュースリリース】
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