ライフ-2025年第2四半期決算発表 及び BIO-RAL事業説明

 

2025年第2四半期決算発表

ライフコーポレーションの2025年2月期・第2四半期月期の業績発表が、新本社で代表取締役社長岩崎高治氏より実施された。「トップライン(売上高)は過去最高の4,219億円(前期比105.4%)と半期4千億円を超えた。半期売上高で、首都圏(構成比50.3%)が近畿圏を超えた。これは新店舗の影響が大きいが、初めての事であった」。新規出店、ネットスーパーの拡大、ビオラル等のPB商品・冷凍食品の強化、鮮度・おいしさを追求した商品施策等を実施した結果と思われる。

株式会社ライフコーポレーション 代表取締役社長執行役員 岩崎 高治氏

既存店売上高は3.3%増、客数1.8%増、客単価1.5%増(買上点数99.1%、点単価102.3%)と東西で似たような傾向であった。経常利益は127億円とやや前年を下回ったが、「これは処遇改善・プロセスセンターを直接雇用に変更したこと等に伴う人件費が増加したことや、畜産、加工食品等の仕入価格が上昇したことに対して価格転嫁が十分できなかったことなどの結果である。なお計画は上回り、純利益は前年を上回っている。また16万人調査を実施したが、その結果で課題として認識してきた、品質と価格のバランスを改善することに対して投資したことも減益の一因である。ただし、同質化競争を避けるという方針にかわりはない。今期新店舗は、「池袋三丁目店」、「ソコラ所沢店」、「目黒八雲店」及びビオラル2店舗の合計8店舗をオープンした。特に「ビオラル国立駅前店」は計画の倍近い売上となっている。また、ネットスーパーは、半期121億円(前期比130%)、通期で250億円達成の見込みである。」

2025年2月期は、売上高8,218億円(前期比105.4%)、営業利益247億円(102.4%)、経常利益255億円(102.2%)、当期純利益170億円(100.4%)を見込んでいる。
また、日本スーパーマーケット協会の会長としての立場から、「年収の壁」に関する提言について説明があった。「人手不足対策を重点活動方針として掲げており、デジタル機器・AIの積極的活用による生産性向上、外国人材の受け入れ拡大と共に「年収の壁」に取り組んでいく。「年収の壁」については、年金制度のみならず、税制も含めた複合的な改革論議が必要。パートタイマーのアンケートでは、80%の方が103万円の年収を意識していることが明らかになった。年金制度改革に関する提言を訴えていく。」
 

BIO-RAL事業説明

BIO-RAL事業本部長の海野紀明氏より事業説明がなされた。

「ビオラル事業は『同質化競争からの脱却、持続可能で豊かな社会の実現に貢献』につながる、ライフが力を入れている事業のひとつであり、オーガニック、ローカル、ヘルシー、サステナビリティのコンセプトに沿った「BIO-RAL」商品を取り組むために、3月に事業本部を立ち上げた。ナチュラルスーパー日本一になるという事業ビジョンで取り組んでいきたい。2030年に売上高400億円、東西で50店舗を目指していく。」
 
「メインターゲットは、20代~40代の子育て層、20~30代の働く女性、50代以上の健康意識が高い女性で、地球にやさしく、人にやさしくを目指している。ビオラル単独店舗は、9店舗になった。またライフでビオラルコーナーを展開するなどを強化し、商品づくり、店づくり、人づくりを行っている。特に、ノウハウ、知識などの人づくりを通じて、差別化になる。」
 
「商品力の強化では、惣菜、農産に取り組んでいく。チャレンジ部門としては、インストアベーカリー、衣料品を考えており、しっかり進めていく。」