セブン‐イレブン「冷たい麺」の取り扱い本格展開強化

 
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(代表取締役社長:阿久津知洋)は、 盛夏に向け、「冷たい麺」の取り扱いを本格展開する方針であるが、夏本番での商品アインアップ拡大及び地域ニーズに沿った商品開発や製麺スペシャリストについて、説明会を実施した。
 

(左から)セブン‐イレブン鷲野マネージャー、ニッセーデリカ佐々木リーダー

 
セブン‐イレブンの「冷たい麺」は、毎年、気温変化に伴い志向の変化が起こる3月下旬以降、「冷やし中華」「冷やしぶっかけうどん」「ざるそば」のリニューアルを実施し、地域の嗜好に合わせた商品ラインアップ拡大を図りし、売場展開をしている。この数年の猛暑で夏の期間が長くなる気温変化に合わせて、昨今市場が拡大している「うどん」商品を中心に、「冷たい麺」で地域性を生かした商品開発戦略を強化している。
 

㈱セブン‐イレブン・ジャパン 商品本部地区MD統括部 鷲野博昭マネージャー

「昨年夏以降、コメ価格が高騰する中、小麦粉価格は比較的安定しており、麺関係商品も順調に伸長している。うどんの構成比は約50%を占めているが、前年比では22年106%、23年105%、24年108%と最も伸長傾向となっている。その伸長を受けて、うどんを中心に地区商品対応を充実させて取り組んでいる。年間の1/3(100日程度)が真夏日・猛暑日となっており、冷たい麺の需要がこの数年上昇傾向となっている。」
 
「2025年の「冷たい麺」は、「茹でたての麺をたべているような味わい」の追求を継続しながら、全国で展開する商品の開発に加え、全国10の地区商品開発チームがそれぞれの地域特性や嗜好を反映した商品開発に取り組んでいる。群馬県産小麦を24年に渡り継続的に使用(20年間で約50tが720tに増加)し、3種の小麦粉をブレンドした「冷やしぶっかけひもかわ」は、つるつる、もっちりとした食感が特徴の幅広麺で、麺と相性の良い具材を組み合わせた。また各地区の製麺メーカーごとに「製麺スペシャリスト」を配置し、常に安定した品質の良い商品の開発・製造に取り組んでいる。」

  

<セブン‐イレブンの「冷たい麺」のこだわり>

〇毎日工場で内製する「麺」
 毎日、製造のタイミングに合わせ、全国26工場で製麺。国産小麦粉100%のうどんは、段階的に圧力をかけて生地を伸ばすことでもっちりとした食感を実現。麺を切る刃にも拘り、麺の角立ちを良くしている。
 
〇地域特性に合わせた「スープ・つゆ」
 全国に9ケ所ある、スープ製造の専用工場(スーププロセスセンター)で、地域になじみのある出汁を抽出(例:東北:煮干し・鰹節 九州:煮干し・焼きあなご)して、地域ごとに好まれる味わいに対応している。
 
〇地域の原材料
 うどんには、販売エリアで収穫される小麦粉を積極的に採用し、地産地消を推進している。
 

  

㈱ニッセーデリカ 製麺スペシャリスト全国リーダー 佐々木竜太氏

「セブン‐イレブンには、全国で34名(北海道5、東北2、北関東5、新潟・北陸1、首都圏7、東海5、関西3、中四国3、九州3:25年7月現在)の製麺スペシャリストがおり、日々の安定製造に寄与している。」
「製麺スペシャリストの役割は、製麺チェック、製造現場の確認・改善、製麺設備の確認、工場での製造指導等であるが、2015年に全国一律の安定品質の実現に向けて、麺に特化した人材育成を麺メーカーとセブン‐イレブンが共同で制度をスタートさせた。各種難関試験を突破した精鋭たちが「麺の門番」として各地で活躍する仕組みとなっている。」