イオントップバリュ価格戦略発表、及びお米安定供給対策提案

 
イオントップバリュ株式会社は、先月の新製品発表に続き、「トップバリュ価格戦略」を4月2日に発表した。飲食料品の値上げや物価高が続く中、トップバリュの値下げや価格維持に関する戦略概要を説明した。
 

イオントップバリュ㈱ 森常之取締役副社長 説明骨子

イオントップバリュ㈱ 森常之副社長

「トップバリュがあるからイオンへ、お客さまがもっとわくわくする商品の創造という25年度の取り組み方針を推進させている。プライベートブランドに求めることは、『価格の安さ』が最多で、次いで『味・おいしさ』『品質の良さ』『安全性』が重要な要素である。」
 
「トップバリュとして、①お客さまの声を商品にいかす、②安全と環境に配慮した商品を届ける、③必要な情報をわかりやすく表示する、④お買い得価格で提供する、⑤お客さまの満足を約束する、という5つのこだわりで開発を進めている。さらに満足いただける商品を提供する為に、モニターテストを行い、評価基準を設けて、お客さま視点で価値を担保する取り組みを実施している。」
 
「お買い得価格で提供出来る理由は、①計画生産、②全量買い取り、③流通の中間コストの削減、④営業費・広告費の削減、である。商品戦略から販売までのプロセスを一元管理し、すべてのプロセスで無駄を省き、さらなるコスト削減を追求した結果、お買い得価格が可能となった。」
 
「お買い得価格を維持するために、①生産工場数を増やす、②主に鉄道で輸送する、③現地から直接仕入れる、④原料を見直す等の『コツコツコスパ』、を実行してきた。」
 
「少しでも生活応援を!ということから、インフレ経済下で過去最多の75品目の値下げを4月9日より実施する。値下げ率は4%~最大21%である。」

 

イオントップバリュ㈱ 高橋幹夫取締役商品開発本部長 説明骨子

イオントップバリュ㈱ 高橋幹夫取締役商品開発本部長

「消費者の消費行動、意識変化が起きており、2024年の冷凍食品トレンドは『ワンプレート冷凍食品』であった。新製品として、お手軽価格298円の『ベストプライス冷凍ワンプレート』3SKUを4月2日に発売する。毎日食べても飽きない人気の定番メニューの組み合わせで、1人前250gのボリュームで驚きの298円を実現した。」
 
「米不足の点からも、定番のごはんセットもさらに充実させ、『トップバリュワントレー』を398円で6月4日から新発売させていただく。また若い層をターゲットにした『ガッツリ飯』420g498円も発売する。さらに、冷凍米飯ランナップの拡大を図り、『本格五目炒飯』500g298円を5月21日に発売する。7月以降も冷凍米飯のラインナップを拡大させていく。」

 
「冷凍食品以外でも米飯ラインナップを拡大する。デリカ商品の『おにぎり』全12SKUは手に取り易い価格を実現した。『ちょい飯弁当シリーズ』を298円で新発売する。」
 
「また米以外では、麺関係の需要も増加していることに対応して、『麺だけにしちゃいましたシリーズ』も4月2日から発売する。さらに人気のサンドイッチと食べ応えのある焼きそばのセット商品(コロッケサンド&焼きそば等)も新発売する。」

 
「『コツコツコスパ』により、『早ゆでスパゲッティ』は、発売後2週間で累計15万個を販売することが出来た。これは、イタリアからの直輸入を活用し、チャック・結束を不使用とする等により、圧倒的な価格優位性を実現した事によるものである。製造委託先を探すのに非常に苦労した。また『粉末スープ』もお好みの濃さで楽しむスープとして非常に好評ある。」
「今後、約500アイテムの新商品、リニューアル発売を予定している。」

 
「ペットボトル茶飲料も丸型から角型に変更することで、10tトラック1台当たりの積載本数が、4,608本(18,432本⇒23,040本)増加することになり、輸送効率も25%改善に繋げる事が出来た。」 

  

イオントップバリュ㈱ 土谷美津子取締役社長 説明骨子

イオントップバリュ㈱ 土谷美津子取締役社長

「昨年6月頃からお米の不足が表面化し、お米の価格が高騰し、お米が買えない状況となり、お客さまにご迷惑を掛けてしまった。2025年も同様な事が起こった場合に備えて、SBS米の調達を行ってきた。まいばすけっとで先行発売テストをしてきたが、好評であることもあり、今回、お客さまが少しでもお求めやすい価格でお米を販売することにした。」
 
「商品名は『二穂の匠(にすいのたくみ)』で、米国産米8割、国産米2割のブレンド米である。イオングループのイオンリテール、ダイエー、まいばすけっと、イオン九州などの約2,000店舗で、4月10日頃より順次販売予定。価格は、4kg規格で2,780円(税込3,002円)。2,500tの販売を計画している。」