【日本惣菜協会】2024年度ロボフレ事業報告会 惣菜・弁当盛付全工程ロボット化の集大成 ~食品産業の未来を変える!~

一般社団法人日本惣菜協会は、2021年度から4年間に渡り、「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に採択され、のべ51社の惣菜・弁当メーカーと59社の開発ベンダーとともに、その多くが業界初※である17種のロボットシステムの開発、実現場への導入を強力に推進してまいりました。
 
今年度は、新たに5種のロボットシステムを開発、これまで本事業で開発したロボットシステムを合わせて、17種のロボットシステムを統合し、食品製造業で最も人手がかかっており、これまで自動化が不可能とされていた、一般惣菜・麺惣菜・米飯弁当・寿司弁当・冷凍食品、様々な惣菜・弁当盛付に対応できる統合ロボットシステムを開発・現場実装しました。
 
統合ロボットシステムは、惣菜・弁当の盛付工程全てをロボット化できるよう、昨年度構築した「惣菜盛付全工程自動化統合ロボットシステム」のエンハンスに加え、新規に麺惣菜盛付全工程のロボット化を実現した「麺惣菜盛付工程統合ロボットシステム」、寿司弁当盛付工程全行程のロボット化を実現した「寿司弁当盛付工程統合ロボットシステム」、弁当製造前工程であるフライの油槽投入と、弁当盛付両刀使いできる「フライ投入兼弁当盛付工程統合ロボットシステム」、エレベーター経由で惣菜製造現場から出荷場・冷蔵庫・冷凍庫へ自動搬送するAMR(自律走行搬送ロボット)システム等を開発、現場実装を実現しました。これらは全て業界初※で現場実装した統合ロボットシステムになります。また、ロボット導入の障壁を下げるためのロボフレ環境の構築に向けて、業界初※となります「麺惣菜ガス置換トップシール」、「デジタルツインの現場実装」、「ロボフレ標準番重検討」「保全プラットフォームガイドライン構築」「マニュピレーションガイドライン作成」等のテーマに取り組みました。今後も経産省、農水省のご支援の下、さらに、これらのロボットシステムを業界に広げていくための各種施策も推進してまいります。
 
※一般社団法人日本惣菜協会調べ
 
■今年度のプロジェクト参画企業(五十音順)
アンリツ㈱           三機工業㈱         (一社)日本惣菜協会
㈱魚宗フーズ          ㈱三和製玉         ㈱阪急デリカ
SMC㈱             ㈱GE クリエイティブ     ㈱ヒライ
㈱FAプロダクツ         ㈱ジャンボリア         ㈱FingerVision
エプソン販売㈱         新エフエイコム㈱      ㈱ホームデリカ
㈱Closer            セイコーエプソン㈱     マックスバリュ東海㈱
コネクテッドロボティクス㈱   ㈱寺岡精工         リスパック㈱
㈱Kobot             ㈱デリモ          ㈱ローゼック
 

■麺惣菜盛付工程統合ロボットシステム開発、現場実装 [業界初※]
これまでの麺惣菜盛付工程においては、人が、①ベルトコンベアに流れてくる容器に麺を投入、②つゆ汁の入った小袋を容器に搭載、③刻み葱を入れた猪口を載せ、④具材を載せ、⑤容器の蓋を閉め、専用機械により金属検査、ラベリングを行い、その後、⑥容器の番重への移載、⑦その番重を台車に移載、⑧番重を10段積載した台車を冷蔵庫へ搬送する作業を行っている。本事業では、この工程の中で、②、③、⑤、⑥、⑧の作業の自動化に必要な各種ロボットシステムを開発し、これらを統合し、麺惣菜盛付工程統合ロボットシステムとして㈱デリモに自動化ラインを構築した。これにより、これまで1ラインあたり、約10名必要とした作業者が5名削減、生産性 200%向上、フル稼働として計算すると、年間約 2000 万円/ラインの人件費の低減効果が期待できる。更に、麺惣菜では業界初となるガス置換トップシールを実現し、これにより、日持ちの延長による商品の差別化、フードロス低減に貢献できるものと考える。

 
■一般惣菜盛付工程統合ロボットシステムエンハンス [業界初※]
一般惣菜盛付工程は、①容器の供給、②惣菜具材の容器への盛付、③容器の蓋閉め、④品位確認、⑤金属検査、⑥ウェイトチェッカー、⑦ラベリング、⑧容器の番重への移載から構成され、人手に頼っているのが現状である。マックスバリュ東海㈱の惣菜工場では、3 年がかりで、上記①~⑦まで全てをロボット化する業界初となる惣菜盛付工程全自動化統合ロボットシステムを開発・構築した(図2)。この中でキーになるロボットシステムが惣菜盛付ロボットであり、コネクテッドロボティクス㈱が、中小企業が99%を占める惣菜製造企業でも導入できるように、2021 年度から小型化、盛付重量の高精度化、低価格化を徹底的に追及し、今年度は、第9世代目の惣菜盛付ロボットシステムの開発を遂行した(図3)。

 
■多機能ロボットを活用したフライ投入兼弁当盛付工程統合ロボットシステム
  (フライ投入、盛付、製品移載、番重移載、台車搬送)開発、現場実装 [業界初※]

弁当工場の前工程である冷凍フライの油槽への投入は、高温環境でもあり、機械化が望まれるが、通常の弁当工場では、このフライ投入の作業時間は1日数時間であり、稼働時間が短い為、投資対効果が成り立ちにくく、機械化導入が進まない。一方、弁当盛付作業は、通常一日8時間以上の作業時間があり、両者の作業を行い、ロボットシステム稼働時間が長くできる、触覚ハンドを用いたフライ投入兼弁当盛付ロボットシステムを開発した(図4)。このロボットシステムで盛付けた弁当を昨年度開発したベルトコンベアから番重へ移載し、その番重を台車に移載する製品移載・番重移載連動ロボットと、今年度開発した台車搬送AMR(図5)を統合したフライ投入兼弁当盛付工程統合ロボットシステムを開発、㈱ジャンボリアの弁当製造現場に導入した。

 
■一般弁当盛付工程統合ロボットシステム開発、現場実装 [業界初※]
柔らかい食材も適度な圧で把持ができる触覚ハンドを活用した弁当盛付ロボットシステム2台(図7)と、専用ハンドを用いた高速弁当盛付ロボットシステム2台(図6)を、一般弁当盛付工程統合ロボットシステムとして、㈱ヒライの弁当工場に導入した。
高速弁当盛付ロボットシステムは、いなり寿司、巻物、ハンバーグに対応し、同時に具材を複数個掴むことが可能となっている。触覚ハンド活用の弁当盛付ロボットは、焼売、焼き鳥、メンチカツ、コロッケ、厚揚げ、ちくわ等潰れやすく、かつ、その日の注文により商品が変わる食材の盛付にも対応する。

 
■寿司弁当盛付工程統合ロボットシステム開発、現場実装 [業界初※]
ロボットシステムを導入した㈱ホームデリカ第一工場での定番品である、いなり、赤飯、巻きずし盛り合わせ寿司弁当の盛付作業の機械化の為、前段に容器供給ロボット、中段にいなり、赤飯を盛り付ける高速盛付ロボットシステム、後段に巻きずし切断と盛付機能が一体となった巻きずしを盛り付ける触覚ハンド活用弁当盛付ロボットシステムを連結し、寿司弁当盛付工程統合ロボットシステム(図8)として、ラインの全自動化を図った。

 
■惣菜製造工場向けの自律型搬送ロボット(AMR)
 (自律走行搬送ロボット)開発、現場実装 [業界初※]

㈱GE クリエイティブの協力の下、食品製造においてハードルの高い、食品製造場から食品をエレベーター経由で冷蔵庫へ台車搬送する低重量構内搬送と、食品製造場から積載された冷凍食品をエレベーター経由で冷凍庫へ搬送する高重量構内搬送を実現する2種類のAMR本体及びAMR搬送システムの開発を行い、㈱阪急デリカ惣菜工場現場への導入を行った。

 
■惣菜・弁当製造工場初デジタルツインの実運用 [業界初※]
デジタルツインの対象として、アセンブリ型製造の代表として㈱魚宗フーズにおける寿司・弁当・惣菜の盛り付けラインと㈱デリモにおける麺惣菜製造ラインにおいて、また、プロセス型製造の代表として㈱三和製玉における玉子焼き製品の生産計画作成の自動化、人員配置計画作成の自動化を実現し、生産性向上を目的として、遺伝子型AI による生産計画、人員計画の最適化を行うデジタルツインモデルを開発し、デジタルツインの現場での実運用を実現した。

 
■本事業のテーマ別取り組み企業

 
 
【ニュースリリース】
一般社団法人日本惣菜協会からの公式なニュースリリース全文はこちら