【デイブレイク】<導入事例> 多品種・計画生産でブランドだけに頼らないものづくりへ。作る力で支える、石屋製菓グループ新たな製造拠点「GOURMAND ISHIYA」

石屋製菓株式会社を中心とするISHIYAグループの菓子・食品製造会社として2026年春から稼働した株式会社GOURMAND ISHIYA(グルマンイシヤ)。同社では、サザエ食品の弁当・惣菜・和菓子、石屋製菓のロールケーキや半製品など、多彩な商品を製造。アートロックフリーザーを11台導入し、高品質な冷凍流通を実現しています。目指すのは、グループ企業の製造だけではなく、北海道の食品産業に貢献できる「ものづくりに特化した工場」。その構想や冷凍技術への期待について、代表取締役社長 柳澤和宏様にお話を伺いました。

 
グループ各社の課題を一つの工場で解決するために、新会社を立ち上げ
ーーーーグルマンイシヤの立ち上げ背景について教えてください。
この工場では、7月からサザエ食品のお弁当製造を本格的に開始しました。現在は石屋製菓とサザエ食品の商品を中心に製造していますが、将来的にはグループ外の仕事も受けながら、北海道の食に今まで以上に貢献できる工場にしていきたいと考えています。
 
新会社を立ち上げた背景には、グループ企業が抱えていた課題がありました。サザエ食品では工場の老朽化が進行し、石屋製菓は生産量を増やしたかった。各社の異なる課題を一つの新しい工場で解決できる体制を構えたのが、グルマンイシヤです。
 
もう一つの理由は、グループ全体として「白い恋人」に依存していることへの危機感です。コロナ禍では観光需要が落ち込み、お土産市場も打撃を受けました。もし同じような状況が再び起きれば、グループ全体に影響が及びます。だからこそ、この工場は石屋製菓の製品だけに依存せず、作る力で価値を生み出すことコンセプトにしています。

 
アートロックフリーザーを活用し、弁当・和菓子・洋菓子を高品質に製造
ーーーーこちらで製造している製品について教えてください。

この工場ではサザエ食品の弁当・惣菜・和菓子に加え、石屋製菓のロールケーキ、お菓子の詰め合わせ、「白い恋人」で使用するホワイトチョコレートを製造しています。アートロックフリーザーを活用しているのは、主にロールケーキ、弁当・惣菜、そして和菓子です。サザエ食品の弁当や惣菜は、毎朝5時の便で北海道内54店舗へ配送されます。和菓子は、団子やたい焼き、どら焼きを冷凍状態で出荷し、店舗では自然解凍して販売。ロールケーキは冷凍流通で、新千歳空港などで冷凍土産として展開しています。

冷凍前のロールケーキ

 
夜間製造から計画生産へ。夜勤の削減と毎日5000食の安定供給を実現
ーーーー新工場設立前と比べて、製造体制に変化はありましたか。

お弁当の出荷量は1日約5,000食です。従来のサザエ食品では、お弁当の惣菜は夜中に製造していましたが、この工場では冷凍を取り入れた計画生産に移行。日中に惣菜を製造し、アートロックフリーザーで急速冷凍してストックします。夜は、解凍された惣菜を取り出し、ご飯を盛り付けて弁当を完成させる作業に集中。出荷後に翌日出荷分の惣菜を冷凍状態で弁当箱へセットし、タイマー制御された解凍庫へ入れておきます。
 
解凍庫はマイナス15℃から徐々に温度を上げ、夜20〜21時頃には約10℃になるよう設定。この仕組みによって、調理から凍結は日中、最終仕上げと出荷準備は夜という役割分担が可能になりました。以前は夜中に行っていた調理作業を日中へ移行できたことで、夜勤を減らし計画的な生産体制を築いています。

焼き魚や揚げ物もアートロックフリーザーで凍結

解凍庫。扉にイラストを載せ、視覚的に空間の役割を伝えている
 
 
決め手は「品質」だけではない。現場全体を支える設備
ーーーーアートロックフリーザーを選んでいただいた決め手を教えてください。

急速冷凍機を導入するにあたり、これまで石屋製菓では急速冷凍をほとんど活用してこなかったため、ISHIYAグループとしても冷凍技術を高めたいという思いがありました。
 
複数の急速冷凍機を比較検討しましたが、品質面ではどちらも十分納得できるレベルでした。最終的にアートロックフリーザーを選んだ理由は、処理能力の高さです。加えて、黒を基調としたデザインも工場のイメージと合っていましたし、機械の状態をライトで知らせてくれるなど、現場で使いやすい工夫も魅力でした。

弁当に使用する玉子焼き
 
 
中大型機を11台導入。大量生産ではなく多品種生産のための設備投資
ーーーー中大型機を複数台を導入いただいた理由は何でしたか。

この工場ではアートロックフリーザーを11台導入しています。内訳は和菓子用が2台、洋菓子用が2台、弁当用が7台です。複数台配置した理由は、この工場が「同じものだけを大量に作らない」ことをコンセプトに掲げ、石屋製菓本体では対応しづらい小ロット・多品種の商品も、柔軟に製造できる体制を目指しているからです。ジャンルごとに部屋を分け、それぞれで最適な製造ができるため、商品開発にも取り組みやすくなります。一つの商品だけに依存せず、多様な商品を生み出せる工場を目指した結果、この設備構成になりました。

弁当に使用する野菜のおひたし(冷凍前)

 
グループ内製造から、その先のOEMへ。北海道のものづくりを支える工場へ
ーーーー外部からのOEMも視野に入れているのですか。

現在はサザエ食品の商品を中心に製造していますが、新たな取り組みも始まっています。例えば、解凍して流通させている冷凍いなり寿司を、冷凍のまま販売することも計画中です。現時点ではOEMというより、グループ内での製造機能を強化する役割が大きいですが、グループ外からの相談も徐々に増えています。
 
東京から催事向け焼き菓子の製造相談を受けたり、カップケーキの土台の冷凍品や、新しいどら焼き商品の相談をいただいたりしています。石屋製菓で大量に仕入れている原材料を活用できれば、高品質な商品を効率よく製造できる可能性もあります。現在はそうした製品開発の実験も進めています。
 
 
「作ること」に特化した会社として、北海道の食に貢献する存在へ
ーーーー今後、この工場をどのように展開されるお考えですか。

ここは、石屋製菓の製品づくりだけに頼る工場にはしたくありません。製造や品質管理に関する資格取得と給与を連動させる「グルマイスター制度」を導入し、「作ること」のプロフェッショナルが育つ会社を目指しています。
 
もちろん、石屋製菓の商品を製造することは会社の安定につながります。一方で、それだけに依存していては、この会社の存在意義は薄れてしまいます。石屋製菓の安定した生産を継続しながら、サザエ食品の商品づくりを支え、さらに新たな依頼にも応えていく。そのバランスを実現することが、この工場の役割です。
 
そして、それを支える技術の一つが冷凍です。計画生産を可能にし、多品種生産や高品質な商品開発を実現する基盤として、アートロックフリーザーは欠かせません。これからも「作ること」に特化した会社として、北海道の食品産業に貢献できる工場を目指していきたいと考えています。

柳澤和宏 代表取締役社長
 
 
プロフィール
会社名:株式会社GOURMAND ISHIYA(グルマンイシヤ)
代表者:代表取締役社長 柳澤和宏
所在地:北海道札幌市
事業概要:ISHIYAグループの製品を中心とした菓子・食品製造会社
 
デイブレイク株式会社について
「作り手から食べ手までのより良い未来を創造する」をミッションとして掲げ、特殊冷凍機に特化した国内唯一の専門会社として2013年創業。食品事業者(飲食店や食品メーカー、生産者など)への特殊冷凍機の販売および導入支援、特殊冷凍食材「アートロックフード」の流通事業など、特殊冷凍テクノロジーを活用した「Freezing as a Service®(FaaS®)」を展開。2021年10月には、自社開発の特殊冷凍機「アートロックフリーザー」を発売し、2年で700社以上に導入されています。デイブレイクは、これからも特殊冷凍のパイオニアとして、食品流通のあらゆる課題を解決する事業を展開・推進してまいります。
※「特殊冷凍™」「アートロック®」「アートロックフード™」「Freezing as a Service®」「FaaS®」は、デイブレイク株式会社が商標登録または商標登録出願中です。

 
【ニュースリリース】
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